降伏点とは?引張強さとの違いも図解で解説

鋼構造の基礎

降伏点とは鋼材が降伏『塑性(そせい)』するときの応力です。降伏強度や降伏応力ともいいます。

今回はこの降伏点について解説します。

まずは下図をご覧ください。

降伏点とは、鋼材が降伏『塑性(そせい)』するときの応力です。上降伏点ともいいます。

鋼材が降伏するとき一度応力はガクっと落ちます。

そして下降伏点に到達し、鋼材は耐力を保ったまま変形だけが進みます。

これを降伏棚と呼びます。

その後、徐々に応力が上昇し最大の引張強さに到達します。

そして最終的に破断して終了です。

一応解説しましたが今は覚えてなくても大丈夫です。

学習が進むと勝手に覚えます。

力を加えて変形したあと、力を取り除いても元に戻らない性質のことです。

つまり、『一度曲げたら元に戻らない』ことを【塑性(そせい)】と言います。

逆に元に戻ることを【弾性(だんせい)】と言います。

例.クリップ

◇ 少し曲げる→手を離す→元に戻る

これは弾性

◇ さらに曲げる→手を離す→曲がったまま

これを塑性

 

材料は多くの場合

弾性→塑性→破断

という順番で変化します。

 

つまり、鋼材を引っ張ると

1.小さい力→弾性変形

2.降伏点を超える→塑性変形(伸びたまま戻らない)

3.さらに引っ張る→破断

設計で「降伏点」が重要なのは、ここから塑性が始まるという境目だからです。

元に戻らなかったら大変ですからね。

降伏点は以下の式で算定できます。

\(σ=\frac{P}{A}\)

ここで

σ:応力

P:引張力

A:鋼材の断面積

降伏時の引張力と、鋼材の断面積が分かれば降伏点の応力が求められます。

例題

降伏時の引張力は100kNでした。鋼材の断面積が500mm2の場合

降伏時の応力はいくつになりますか?

回答

降伏時の応力 \(σ=\frac{P}{A}\) = \(\frac{100×1000}{500}\)=200 N/mm2
 

答え200N/mm2

降伏点の単位は一般的にN/mm2で表します。

単位を合わせる作業は非常に重要です。必ず確認しましょう。

 

【ご参考】

若しくは下式よりひずみの値が分かれば応力を算定できます。

※鋼材のヤング係数は一定

σ=E×εσ = E ×ε
 
ここで

σ:応力

E:ヤング係数

ε:ひずみ

降伏点 :鋼材が降伏するときの応力

引張強さ:鋼材の最大強さ

今回は降伏点について解説しました。

降伏点の意味が分かって頂けたかと思います。

降伏点は構造計算する際に非常に重要な値です。

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