円形鋼管とは?その特徴を解説

鋼構造の基礎

円形鋼管とは?その1

円形鋼管は「断面が円形の中空鋼材」

圧縮・曲げ・ねじりにバランスよく強い部材です。
「H形鋼や角形鋼管との違いが整理できない…」
そんな受験生も多いですが円形鋼管は「方向性のない断面性能」が最大の特徴です。

角形鋼管については以下が参考になります。

角形鋼管とは?そもそも角形鋼管って何?STKR、BCP、BCRって何?を詳しく解説 – 【構造一級が教える】分かる構造力学

この記事でわかること

  • 円形鋼管の基本的な特徴

  • 構造力学的な強み(断面性能)

円形鋼管とは?その2

円形鋼管は断面が円形になっている鋼材です。


建築では主に次の用途で使われます。

  • 鉄骨造の柱

  • トラス部材

  • タワー構造

  • ブレース

外観がシンプルでどの方向から見ても同じ形状というのが特徴です。

円形鋼管の構造的特徴

① 方向による強さの差がない

H形鋼は強軸・弱軸があります。
しかし円形鋼管は断面が円なので、

  • どの方向から曲げても

  • どの方向から荷重を受けても

断面性能が同じになります。

つまり

  • 強軸

  • 弱軸

の区別がありません。

これは立体トラスやタワー構造で非常に有利な材料です。

一級建築士試験では
「円形鋼管は方向による断面性能の差が小さい」
といった形で出題されることがあります。

② 座屈に強い

柱部材としても円形鋼管は優れています。

弱軸が存在しないので

  • ねじり剛性が大きい

  • 局部座屈にも比較的強い

という特徴があります。

座屈については以下の記事が参考になります。

→座屈の特徴を解説(随時更新中)

③ ねじりに強い

円形鋼管はねじりに対して最も有利な断面形状です。

これは力学的に重要で、断面二次モーメントが効率よく働きます。

そのため

  • タワー構造

  • 煙突

  • 空間トラス

などねじりが生じる構造で多く採用されます。

円形鋼管と角形鋼管の違い

項目 円形鋼管 角形鋼管
断面形状 円 四角
方向性 なし ほぼなし
ねじり剛性 大きい 大きい
接合 やや難しい 比較的容易
意匠 柔らかい印象 シャープ

まとめ

円形鋼管のポイントを整理します。

  • 断面が円形の中空鋼材

  • 方向による断面性能の差がない

  • 閉断面なのでねじり剛性が大きい

  • トラスやタワー構造で多用される

一級建築士の学科では
「閉断面」「方向性がない」「ねじりに強い」
この3つを押さえておくとどんな問題でも対応出来ます。

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